平成29年度 地下水利用適正化調査
調査概要
十日町地域では、昭和58年から十日町市地下水利用対策協議会(※)と協力して地下水の利用適正化を図るため、地下水位の調査を行っており、川西地域では平成14年から市独自で地下水位の調査を行っています。(データ出典元:「平成29年度十日町市地下水利用適正化調査委託 報告書」より)
観測期間
平成29年4月1日から平成30年3月31日
観測場所
- 自記地下水位観測井については通年で観測をしています。
- 触針式水位観測井(手計り)については降雪期に9回観測をしています。
※十日町市地下水利用対策協議会は昭和57年に十日町市の地下水利用の適正化を促進することを目的とし、十日町地域の規制区域内にある深井戸の所有者で構成される組織
調査結果
別紙3-1、3-2、3-3は各観測井の最高・最低水位及びその水位差と平均水位の変化を表したものである。
最高水位及び最低水位はその年の使用量により若干の増減はみられるものの、近年は最高水位が上昇してきている傾向だったものが安定してきている。
最低水位は降雪の有無で変動はあるものの、低下傾向にある。
また、最高水位と最低水位の水位差も最低水位の低下とともに拡大している傾向にあり、平成27年度の少雪で縮小したが再び拡大している。
別紙3-1水位変動図(昭和58年1月から平成30年3月)博物館観測井 (PDF:134.1KB)
別紙3-2水位変動図(昭和58年1月から平成30年3月)川治観測井 (PDF:133.1KB)
別紙3-3水位変動図(昭和58年1月から平成30年3月)市役所観測井 (PDF:243.1KB)
別紙4-1は十日町地域の地下水位の変動についての観測データであり、降雪があると水位が低下し、雪が降らない期間が続くと地下水位が上昇していることがわかる。夏前には水位がほぼ回復しているが、降雪期には最大で66.28m低下し、別紙4-2のとおり市道の消雪用井戸の渇水も各所で発生した。
別紙4-1水位変動図(平成29年度)十日町地域 (PDF:207.8KB)
※川治観測井については平成25年以降の水位変動が少ないため、平成30年度に 井戸の洗浄を実施した。
※降雪量と雨量については森林総合研究所十日町試験地のデータを使用。
別紙5-1、5-2については川西地域の観測データであり、春の雪解けから初冬の消雪パイプが使用される期間の11月下旬まで地下水位が徐々に上昇し、降雪による消雪パイプの稼働とともに地下水位が低下していく傾向がわかる。また、最高水位と最低水位の水位差は美咲町観測井で46.65m、コミュニティセンター観測井で52.4mだった。
別紙5-1水位変動図(平成29年度)美咲町観測井 (PDF:281KB)
別紙5-2水位変動図(平成29年度)コミュニティセンター観測井 (PDF:216KB)
別紙6、7は地下水位の状況を断面図で表している。
別紙8をみると、十日町市街地の場合、標高100m〜110mに粘性土を含む地層がある。消雪用に一時的に大量の地下水を汲み上げると市街地全体の地下水位が急激に低下し、この粘性土を含む地層以深まで地下水位が低下する。この期間が長く続くと地盤沈下を引き起こす可能性があるが、十日町市の場合粘性土の地層は深いため、今のところ地盤沈下の報告はない。
平成29年度は前年よりも降雪量、降雪日数が多かったため、降雪時の最低水位は低下している。
まとめ
平成25年、27年度は少雪で地下水の上昇傾向がみられたが、平成28年、29年度は再び最低水位の低下や水位差の増加が見え始めている。
今後も地下水の観測を継続し、地下水の状況を認識しながら、地下水の利用適正化を図っていく必要がある。
地下水は限りある資源です。十日町市では市道消雪パイプに節水タイマーを順次設置し、間欠運転をすることで消雪効力を維持したうえで取水量を抑える取り組みを進めています。 節水は皆さん一人ひとりの協力でより大きな効果を発揮します。散水の時間・場所をこまめに点検し、必要以上の散水をなくすようにご協力をお願いします。 なお、節水タイマーについての詳細は建設課維持係までお問い合わせください。 |
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