所信表明 平成21年6月5日

更新日:平成28年2月15日

 発言の機会をいただきありがとうございます。
 平成21年第2回定例会の開会にあたりまして、私の今後の市政運営の基本的な考え方を述べさせていただき、市議会並びに市民の皆様にご理解とご協力をお願いするものです。

選ばれて住み継がれる十日町市

 私はこのたびの選挙戦を通して、「選ばれて住み継がれる十日町市」を創り出すことが市長としての私の使命であると思い至りました。その実現のために「人にやさしい十日町」そして「活力のある元気な十日町」を作らなければならないと考えています。
 現在のわが国社会は、言うまでもなく少子・高齢化社会です。今世紀半ばには日本の人口が1億人を割り込むとの予測もある中、十日町市においては65歳以上の高齢者の割合も今年4月1日時点で31.4%と全国平均を約10ポイントも上回っており、年々上昇の一途にあります。
 一方、地方分権化の潮流については、地域の特性を活かした「まちづくり」が可能になるという期待がある反面、三位一体改革により財源の偏在化を招き、地方と都市の格差を一層拡大させる要因になってきました。
 だからこそ自治体間の競争はますます熾烈を極め、私たちは自治体のマネージメント能力が問われる時代に生きていると言えます。限られた人口、限られた財源、その中で、人々からそして市民から「選ばれる」自治体を創らなければなりません。「選ばれる」ためには何が必要であるか。それには先ず、市民の声に耳を傾けること。そして敏感に一つ一つ問題意識を持って受け止め、あるべき十日町市の姿を作っていかなければならないと考えています。そしてあるべき姿に向かって一歩一歩進んでまいります。
 この実現に向けて、私は大きく3つの柱を立て、市政運営に取り組む所存です。

人にやさしいまちづくり

 一つ目は「住む人にやさしいまちづくり」を進めることです。
 まずは、障がいのある方々にやさしいまちづくりを進めます。
 健常者でも誰もがいずれは体の自由がきかなくなり、誰かに支えてもらわなければならなくなるのではないでしょうか。一番頑張って、また苦労されている皆様にとってやさしいまちを作らなければなりません。そのことがすべての人々にやさしい社会の実現のための第一歩だと信じています。
 そして、障がいのある方の社会進出をより一層進めていくための手立てとして、経済的自立が図れるように市が積極的に仕事を発注し、障がい者施設からの物品購入を拡大するなどの支援策を図ってまいります。そして、やがては地域全体で支え合いができるような、そんなやさしいまちづくりを市民の皆様と一緒に進めてまいりたいと考えています。
 次に、高齢者の皆さんにやさしいまちを作ります。まず第一に、元気で長生きをしていただくために、健康増進のためのプログラムを拡充してまいります。そして、一人暮らしのお年寄りや高齢者のみの世帯には、除排雪や生活交通の確保など、不安のない生活をおくれるようにサポートを工夫してまいります。一方、介護が必要な方のためには、ご要望の多い介護福祉施設の整備を図りつつ、現在ある遊休施設等を有効に活用し、地域に密着した高齢者住宅やグループホームなどの運営も支援してまいります。
これまでご苦労されて、十日町市をここまでの繁栄に導いていただいた高齢者の皆様が、若い世代の人たちに大切にされ、またお互いに頼り頼られて生活できる社会を構築してまいります。
 子育て世代から選ばれる十日町市を作らなければ、十日町市の未来図は描けません。子育て世代への支援をどこまでできるかで我々の将来は決まるといっても過言ではないと思います。ほかの町との競争という側面もありますが、そのことが子育て世代の社会進出を促し新しい感性を社会に吹き込むことになり、活力ある社会基盤が作られると考えています。
このためには、義務教育期間中の通院医療費の無料化を目指すことや一人親世帯への助成を拡大するなど、子育て支援を積極的に進めてまいります。

活気ある元気なまちづくり

 二つ目は、「活気ある元気なまちづくり」に向けての施策です。
 現在の百年に一度といわれる世界的な不況は当市の経済にも深刻な影響を与えております。特に需要を創出し雇用を守ることは喫緊の課題として対応が迫られており、緊急経済対策として今定例会において5つの対策に6億2,000万円、7月にも臨時議会を開かせていただく中で約10億円、合計約16億円に上る事業費規模の補正予算案を提案させていただきたいと考えています。
 将来に向けて、活力ある元気な十日町市を築くためには産業の創出や雇用の場の確保が欠かせません。そのためには、市内の企業への支援や進出企業の誘致に力を入れるとともに、新たに事業を起こそうとする人や、新分野に果敢に挑戦する企業には積極的に支援し、雇用の場の確保に取り組んでまいります。
 農業分野においては、地元産の農産物の付加価値を高めるための有機農法の推進や農・商・工が連携して新たな特産品作りに取り組む皆様を支援します。子ども農山漁村交流プロジェクト等を活用し、都会の子どもたちの受け入れを大幅に増やし、市内各集落の農業体験の受け入れを拡充し、集落の皆様と子どもたちとの交流の輪が広がることで、市民の皆様に新たな生きがいと収益源を提供してまいりたいと思います。
 また、地域間交流の振興と経済的な安定性をもたらすこれからの基幹産業として観光が大きな注目を浴びています。
 昨年10月、観光庁が新たに設立されました。その観光庁から、昨年、当市を含む県境にある7市町村が「雪国観光圏」として認定を受けました。これは、温泉、食、スキーなどの地域の魅力を生かして国際競争力の高い観光地を目指し、複数の観光地が連携して長期滞在型の観光圏を形成しようとするものであり、今年度より外国人客や連泊者の増加を図るための本格的な取り組みが始まります。
 観光は、歴史、文化、地理、経済、情報などのあらゆるものの総合体であり、景観や自然、歴史遺産はもちろん文化、芸術、産業など、あらゆるものが観光の対象であり、交通、宿泊、温泉、食事、土産物などの地域のさまざまな産業に効果をもたらします。
 十日町市は、雄大な自然景観、これまで先人が築いてきた歴史や多様な文化、そして地域に潜在する豊富な人材や資源にまことに恵まれております。これら活かしながら、十日町市に向けた人の流れを作ることが重要です。
 平成になってから振り返って見ても、ほくほく線、当間高原リゾート、大地の芸術祭などこの地域に人を呼び込む大きな投資が行われており、これを活かさない手はありません。
 そのためには、芸術祭や雪まつりなどの各種イベントをグレードアップし、来訪者が長期滞在して楽しめるようにしてまいります。
 そして、情報発信力を飛躍的に高めていく必要があります。折しも、今年は市内で全国規模のイベントが多数開催されます。このチャンスを大いに活かしながら、十日町市に怒涛の人の流れを作り出す仕組みを作り上げていきます。

大胆な市役所改革・行財政改革

 そして、これまで述べてきたことを実現させるには何といっても知恵とお金が必要です。三つ目の柱として「市役所改革・行財政改革」に邁進いたします。
 前段で申し上げたとおり、私たちは自治体間競争の中にいます。勝ち残っていくためには、政策立案能力を高めることが絶対に必要です。そして、行政サービスのレベルを向上させるために組織・人事制度を見直し、部制の導入や国や県との人事交流を進める一方、頑張っている職員にはその努力が報われるように制度を拡充して職員のやる気に火をつけ、役所一丸となって戦う集団をつくり上げる大胆な市役所改革に取り組んでまいります。
 また、これら改革の実行に当り、「新しい公共空間」を作り出すという理念のもとに、市民の皆様と政策立案能力を高めた行政とが協働してまちづくりを進める体制を作ってまいります。
 議員各位ご承知のとおり、十日町市の財政は、その硬直化が危険水域に達しております。平成19年度決算においては経常収支比率が100%を超えており、早期に改善しなければなりません。財政改革においては、まず総人件費を削減するために、私をはじめとした特別職の給与・退職金制度を抜本的に見直してまいります。そして、職員の採用計画を見直し、職員数500人体制を早期に実現するとともに、職員総出で事務事業の経費について無駄を見つけ出し、経常経費の削減を進め、活きたお金を作りだして、福祉や教育などの投資に充てていきたいと考えています。
 以上市政運営の基本方針を述べさせていただきましたが、特に当面の重要課題でありますJR東日本の不正取水に係る信濃川の水問題と十日町病院をはじめとした地域中核病院問題についての基本的な考え方に触れさせていただきます。
 JR東日本の信濃川水問題については、大企業にあるまじき虚偽の行いには、私のみならず多くの市民の皆様も憤りを感じていると思います。JR東日本の清野社長と会談を行った中で、私は「まず市民への謝罪と市民の信頼回復が先だ」と申し上げました。まずは過去の清算を行ってからでないと相互の利益につながる将来に向けた話し合いができないとの基本姿勢で今後も臨んでまいります。
 十日町病院問題については、十日町病院等の医療提供体制に関する検討会から提出された報告書は、医療関係者を含む16名の委員の皆さんが、将来の医療需要などを勘案した中で、都合7回の協議を重ねてまとめられたものであり、そのご尽力に改めて敬意を表します。今後の取り組みにつきましては、津南町の皆様とともに新潟県と協議してまいりますが、いずれにしても中山間地における中核病院としての十日町病院の早期改築を目指してまいります。

 以上、私が市政を担うにあたり基本姿勢を述べさせていただきました。私は市民のためになるかどうか、我々の子・孫そしてこれから生まれてくる将来の十日町市民のためになるかどうか、そのことを唯一の判断基準として多くの課題に挑戦してまいります。そして、市民の皆様、議会の皆様と一緒に、「選ばれて住み継がれる十日町市」作りに邁進する所存です。
今後とも、十日町市発展に向け、議員各位をはじめ市民の皆様のご支援とご協力をお願い申し上げまして、私の所信とさせていただきます。ありがとうございました。

この記事に関するお問い合わせ先
総務部 企画政策課 秘書係

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