豪雪災害時の要援護世帯の除排雪援助について

更新日:2024年01月26日

豪雪災害時の要援護世帯の除排雪援助について

大雪による住家の倒壊等により多数の者が生命又は身体に危害を受けるおそれが生じており、かつ、市の指定観測所の平均積雪深が一定の基準に達した場合、災害救助法(以下、「法」という。)又は新潟県災害救助条例(以下、「県条例」という。)が適用される可能性があります。適用となった場合、行政(国・県・市)の費用負担において要援護世帯の屋根雪等の除排雪を実施します。
あくまで生命・身体を守るための救助であり、生活除雪支援ではありません。救助として当面の日常生活に最低限必要な範囲での除排雪が対象となります。

十日町市における法・県条例の適用基準

法・県条例の適用基準は下表のとおりです。法・県条例の適用範囲は原則として市内全域での適用となりますが、旧市町村単位での適用となる場合もあります。

法・県条例適用基準
災害救助法

次の1かつ2(または3)を満たした場合
1.住宅の倒壊等により、多数の者の生命又は身体に危害を受ける恐れが生じた場合
2.市指定観測所の平均積雪深がおおむね200cmを超え、かつ基準積雪深(267cm)の1.3倍(347cm)程度に達した場合
3.市指定観測所の平均日降雪量の連続2日合計値が200cm以上、または連続3日合計値が250cm以上程度の降雪があった場合

新潟県災害救助条例

次の1~3全てを満たした場合
1.住宅の倒壊等により、多数の者の生命又は身体に危害を受ける恐れが生じた場合(法準拠)
2.市の条例に基づき救助を実施した場合
3.市指定観測所の平均積雪深がおおむね200cmを超え、かつ基準積雪深(267cm)の1.2倍(320cm)程度に達した場合

市指定観測所…十日町保健所、川西ダム、上山児童遊園地、市役所松代支所、市役所松之山支所の5箇所
基準積雪深…各年(昭和50年度~平成16年度)における各観測所の最大積雪深の合計を、市管内の観測所数で除したもの(各年平均積雪深)を、累年で平均したもの。

救助の対象となる世帯

次の世帯要件1~4のいずれかに該当する世帯であり、かつ、対象要件5~7の全てに該当する世帯
なお、救助対象世帯の決定にあたっては、法・県条例適用後に民生委員を通じ、各世帯の積雪状況や自力除雪の可否等による救助の必要性を確認するための調査を実施した上で決定します。

世帯要件

  1. 高齢者世帯:65歳以上の者のみで構成される世帯
  2. 身体障がい者世帯:身体障がい等級別が1級~4級までの障がい者のみで構成される世帯
  3. 母子世帯:配偶者のいない女子と義務教育終了前(15歳以下)の児童のみで構成されている世帯
  4. その他要援護に準ずる世帯

(注意)年齢は法・県条例適用年度の3月末日時点における年齢

対象要件

5.自力で雪処理ができないこと
6.除排雪を援助する(二親等以内の)親族等がいないこと
7.世帯員全員の市民税課税状況が非課税もしくは均等割のみ課税であること(所得割課税世帯は対象外)

適用期間及び限度額

適用期間

災害発生の日から10日間(適用期間が延長される場合があります)

限度額

1世帯あたり138,700円(年度ごとに変更が生じる場合があります)

除排雪費用の支払いについて

市と除排雪実施者との契約に基づき作業を実施することから、除排雪に要した費用は市から直接除排雪実施者へ支払います。
ただし、対象世帯の自己負担費用が発生した場合については、対象世帯から除排雪実施者へ自己負担分の費用をお支払いいただきます。

雪処理券の取り扱いについて

市の要援護世帯除排雪援助事業の対象者で雪処理券が送付されている場合、法・県条例適用期間中の雪処理券の使用はできません(法・県条例に基づく救助(除排雪作業)となり、市が直接業者に支払うため)。
ただし、例外的に対象世帯の自己負担費用が生じた場合に限り、自己負担分の費用に対して雪処理券を使用することは可能です。

救助の対象となる除排雪作業

対象となる作業は次の1~3のとおりです。

  1. 屋根の雪下ろし
  2. 玄関先の積雪により除雪しなければ家に出入りができない場合の避難路(玄関の出入り口)確保のための除雪
    避難路には車いす用のスロープを含みます。
  3. 屋根から降ろした雪及び玄関前の雪等の排雪

(注意)対象は法・県条例適用期間中に世帯員が居住している住家です。

救助の対象とならない建物・除雪範囲等

次の1~3は対象になりません。また、玄関先を除く家の周りの除雪、克雪住宅の屋根雪除雪も原則として対象になりません。

  1. 駐車場(カーポート含む)、物置、倉庫等
    自家用車の駐車場はもちろん、訪問者用(ホームヘルパー等)の駐車場確保も対象外となります。
  2. 公営住宅、借家
    規則(契約)上居住者が除雪を行うこととされているケースであっても対象となりません。
  3. 店舗(店舗兼住宅は住宅相当部分の除排雪費用のみ対象)
    店舗は対象外です。店舗兼住宅の場合、住宅部分の除雪のみが災害救助の対象となります。
    除雪範囲及び除雪費用が住宅と店舗で明確に分けられない場合は、面積案分等により住家部分に係る除排雪経費と店舗部分に係る除排雪経費を算出し、住家部分相当額は災害救助の対象、店舗部分相当額は対象世帯の自己負担となります。

家の周りの除雪について

玄関先を除く家の周りの除雪は原則として救助の対象になりません。ただし、次の1~4のような事態が生じている場合は必要最小限度の範囲内で対象となります。

  1. 積雪が窓硝子に密着して、窓ガラスが地面に積もった雪と繋がってしまい、除雪しないと軒の損傷、窓硝子や壁面を損傷させるおそれがある。
  2. 屋根に降り積もった雪が地面に積もった雪と繋がってしまい、除雪しないと軒の損傷、窓硝子や壁面を損傷させるおそれがある。
  3. 住宅の側面にあるプロパンガスや給湯器、ガスメーターが設置されている場所及び通路が雪により閉ざされ、設備(プロパンガス等)の交換・点検ができない。
  4. 既に屋根から降ろした雪が、住宅の側面に大量にあり、これ以上、屋根雪を降ろすことができない。

(注意)いずれの場合も過度な除排雪作業は認められません。具体的には上記1、2、4のケースは居住部分の窓硝子や壁面が出る程度までの除排雪が対象となります。上記3のケースは、設備の交換に必要となる範囲(設備本体周辺や設備までの通路の確保)が対象となります。

克雪住宅(落雪式、融雪式、耐雪式)の屋根雪除雪について

克雪住宅の屋根雪除雪は原則として救助の対象になりません。ただし、次の1~2の場合であって、住民への危険性が高いと判断される場合には対象となります。

  1. 融雪屋根の場合であって、融雪ボイラー等の故障により融雪装置を利用できない状況となっている場合であって、屋根への積雪により倒壊等のおそれが生じている場合。
    (注意)融雪機能が利用できる状況にも関わらず、費用がかかる等の理由で意図的に融雪装置を停止している場合は対象と認められません。
  2. 耐雪屋根の場合であって、屋根に大きな雪庇があり、雪庇の落下によりただちに雪庇を処理しないと住民に危害が生じるおそれが高い場合の雪庇処理。ただし、対象となる範囲は雪庇の処理のみであり、通常の屋根雪の除排雪は対象となりません。

除排雪実施者の皆様へ

対象世帯の除排雪作業の実施にあたっては、作業中の事故等がないように細心の注意を払っていただくと共に、救助の対象となる除排雪の範囲等について十分にご理解の上、作業にご協力いただきますようお願いします。

除排雪作業単価について

除排雪作業は下記の「要援護世帯除排雪作業単価表」に定める単価で行っていただきます。
ただし、冬期の除排雪について、対象世帯と年間契約を締結されている場合、当該契約単価と当市の示す単価のどちらか低い単価を採用します。

また、1世帯あたりの限度額を超えて作業を行った場合には、下記の「限度額超過理由書」に、限度額を超えて作業を行った理由等を記載の上、市へ提出していただきます。限度額を超えた理由がやむを得ないと認められない場合は、限度額を超えた分の費用を対象世帯へご請求いただくこととなる可能性があります。

対象家屋の写真撮影について

対象家屋の除排雪作業を実施する場合には、必ず「除雪前」「除雪中」「除雪後」の全段階における写真の撮影をお願いします。対象世帯の「救助の必要性」、「救助内容の妥当性」は積雪や除雪の状況が分かる写真でしか判断することが困難なためです。
撮影した写真は下記の「除排雪実施家屋写真台紙」に貼付の上、市へご提出いただきます。写真の提出枚数に制限はありません。
なお、写真撮影にあたっては、次の点にご留意いただきますようお願いします。

  • 屋根を含む家屋全体の写真とし、作業前後が比較しやすいよう、できるだけ同じ角度から撮影してください。
  • 家屋全体の写真だけでは作業実施箇所及び作業実施範囲が分かりづらい場合には、作業実施箇所の除雪前・除雪中・除雪後の写真も撮影してください。

(注意)法又は県条例の適用直後は、適用となった事実を知らずに、写真撮影を行わず対象世帯の除排雪を実施してしまうケースが生じるおそれがあります。適時、市指定観測所の積雪深の把握に努めていただき、法・県条例の適用が見込まれるような積雪状況で要援護世帯の除排雪作業を実施する場合には、写真撮影を行っていただきますようお願いします。なお、最新の市指定観測所の積雪深は下記のリンクからご覧になれます。

委託契約・委託料請求等の手続きについて

法・県条例適用時には、民生委員の調査を通じ、対象世帯の除排雪実施者として報告のあった業者(個人含む)へ契約書、請求書等、費用の請求に必要となる書類を送付します。対象世帯の除排雪作業完了後、次の書類を市へ提出し、除排雪費用の請求を行っていただきます。

提出書類

次の1~5については提出が必須となります。
6については1世帯あたりの限度額を超えて作業した場合のみ提出が必要となります。
7については対象世帯と除排雪の年間契約を締結しており、かつ、年間契約単価を採用して作業した場合(市の示す作業単価より年間契約単価が安価な場合)に必要となります。
8については委託料の請求者が任意団体の代表者(○○組合 代表 ○○等)であり、かつ、振込先口座が団体名義の口座でなく、代表者個人名義の口座である場合に必要となります。

  1. 契約書
  2. 請求書
  3. 通帳の写し(お振込先の金融機関名、支店名、口座番号、口座名義の確認できるページ)
  4. 除排雪作業実施箇所確認書
  5. 除雪前・除雪中・除雪後の写真(除排雪実施家屋写真台紙に貼付)
  6. 限度額超過理由書
  7. 年間契約の作業単価の分かる書類
  8. 委任状

提出先

対象世帯の住所地により提出先が異なります。

  • 十日町地域の場合…市役所福祉課高齢者支援係(本庁舎1階 8番窓口)
  • 十日町地域以外の場合…市役所各支所地域振興課

この記事に関するお問い合わせ先

市民福祉部 福祉課 高齢者支援係

所在地:〒948-8501 新潟県十日町市千歳町3丁目3番地(本庁1階)
直通電話番号:025-757-9758
ファックス番号:025-757-3800


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