令和3年度 地下水利用適正化調査

更新日:2022年10月03日

調査概要

 十日町地域では、昭和58年から十日町市地下水利用対策協議会(注釈)と協力して地下水の利用適正化を図るため、地下水位の調査を行っており、川西地域では平成14年から市独自で地下水位の調査を行っています。

十日町市地下水利用対策協議会とは

 昭和57年に十日町市の地下水利用の適正化を促進することを目的とし、十日町地域の規制区域内にある深井戸の所有者で構成される組織です。

観測期間

令和3年4月1日から令和4年3月31日

・(注意)自記地下水位観測井については通年で観測をしています。

・(注意)触針式水位観測井(手計り)については降雪期に9回観測をしています。

データ出典元

十日町地域

「令和3年度十日町市地下水利用適正化調査委託 報告書」より

川西地域

「消雪パイプ用井戸回収解析作業委託 報告書」より

調査結果

 別紙3-1、3-2、3-3は各観測井の最高・最低水位及びその水位差と平均水位の変化を表したものです。最高水位及び最低水位はその年の使用量により若干の増減はみられるものの、おおむね安定して推移しています。令和3年度は降雪量が多かったため、昨年度に比べ最低水位が大きく下降しています。

 別紙4は十日町地域の地下水位の変動についての観測データです。降雪があると水位が低下し、雪が降らない期間が続くと地下水位が上昇していることがわかります。夏前には水位がほぼ回復していますが、降雪期には最大で66.58メートル低下しています。

(注意)降雪量と雨量については森林総合研究所十日町試験地のデータを使用

 別紙5-1、5-2については川西地域の観測データです。春の雪解けから初冬の消雪パイプが使用される期間の11月下旬まで地下水位が徐々に上昇し、降雪による消雪パイプの稼働とともに地下水位が低下していく傾向がわかります。また、最高水位と最低水位の水位差は美咲町観測井で50.325メートル、千手中央コミュニティセンター観測井で62.880メートルでした。

 

 別紙6、7-1、7-2、7-3は十日町地域、別紙8、9-1、9-2、9-3は川西地域の地下水位の状況を断面図で表しています。別紙10をみると、十日町市街地の場合、標高100メートルから110メートルに粘性土を含む地層があります。消雪用に一時的に大量の地下水を汲み上げると市街地全体の地下水位が急激に低下し、この粘性土を含む地層以深まで地下水位が低下します。しかし、十日町市では粘性土層よりも深い層から取水する井戸が多いため、井戸の水位低下は大きいものの地盤沈下はほとんど見られていません。平成2年と比較しても恒常的な水位の低下や地盤沈下が起きていないことから、地下水利用対策によって持続可能な利用が図られているといえます。

 平成28年度、29年度は最低水位の低下や水位差の増加が見えていましたが、平成30年度、令和元年度は少雪だったため水位の低下が抑えられ、水位差の減少が見られました。令和3年度は、令和2年度に続き降雪量が多かったため水位差が大きくなりました。

長期的に見てもその年の降雪の影響は受けるものの、おおむね安定して推移しています。今後も地下水の観測を継続し、地下水の状況を認識しながら、地下水の利用適正化を図っていく必要があります。

 地下水は限りある資源です。十日町市では市道消雪パイプに節水タイマーを順次設置し、間欠運転をすることで消雪効力を維持したうえで取水量を抑える取り組みを進めています。

 節水は皆さん一人ひとりの協力でより大きな効果を発揮します。散水の時間・場所をこまめに点検し、必要以上の散水をなくすようにご協力をお願いします。

 なお、節水タイマーについての詳細は建設課維持係までお問い合わせください。

この記事に関するお問い合わせ先

建設部 建設課 克雪利水係

所在地:〒948-8501 新潟県十日町市千歳町3丁目3番地(本庁3階)
直通電話番号:025-761-7412
ファックス番号:025-752-4635


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