雪おろし・雪かきで使う道具

更新日:2021年04月22日

1メートルほど屋根に積もった雪を雪下ろし専用の道具を使って雪を下ろしている様子の写真

十日町市にふる雪は1立方(りっぽう)メートルで約350キログラムもの重さがあります。屋根につもったたくさんの雪をそのままにしておくと、重みで戸や窓の開け閉めができなくなり、最後にはたてものがつぶれてしまう危険性があります。

そこで、雪が屋根に1メートルくらいつもると「雪おろし」という除雪(じょせつ)作業をします。雪おろしや庭先(にわさき)の雪かきでは、さまざまな道具が使われます。

雪運びならおまかせ「スノーダンプ」

銀色のちりとりを大きくしたようなスノーダンプの写真
スノーダンプを巧みに操って雪を下ろしている男性3人組の様子の写真

スノーダンプは雪おろしや雪かきに使う道具です。スノーダンプには、もち手の先に約1平方メートルの板がついています。雪のかたまりを板の上にのせて移動(いどう)させることができます。スコップよりも一度にたくさんの雪を運ぶことができます。スノーダンプは重くて頑丈な鉄製(せい)か、ほとんどが軽いアルミ製がほとんどです。中にはプラスチック製のものもあります。スノーダンプが軽いのは、体力をつかう雪かき作業を少しでも楽にするための工夫です。

とても軽い「アルミ製(せい)スコップ」

雪おろしや雪かきでは軽くてがんじょうな、アルミ製のスコップが使われます。鉄製のスコップにくらべて軽いのは、作業をしてもつかれないための工夫です。

一度に運べる雪の量はスノーダンプよりも少ないのですが、今でも、雪を投げすてたり、「雪とよ」にのせたりする場合などにかつやくしています。

雪のすべり台「雪とよ」

雪とよは屋根の上など傾斜(けいしゃ)のある場所に置いて使う細長い板です。木製(もくせい)で幅(はば)は約50センチ、長さは3.6メートル(2間)くらいあります。表面にはロウがぬってあり、この上に乗せられた雪がすべりおちるようになっています。

雪とよを連結(れんけつ)することで、10メートル以上も先に雪をすてることができるようになります。大きな屋根の雪おろしなどでかつやくします。

雪おろしでの転落事故(てんらくじこ)をふせぐ「雪どめアングル」

屋根の上に雪止めアングルが設置されている様子の写真

屋根につもった雪はとてもすべりやすくなっています。そこで雪おろしをする家の屋根には、雪どめアングルという金属製(きんぞくせい)の長い棒(ぼう)が横方向にとり付けられています。

雪どめアングルによって、屋根雪(やねゆき)が急にすべり落ちたり、雪おろしをする人が足をすべらせるのをふせいでいます。

雪どめアングルは、雪を屋根からすべり落とす「落雪式住宅(らくせつしきじゅうたく)」にはついていません。

雪の上を歩くときの「かんじき」

雪の上に置かれているかんじきの写真
かんじきを履いた男性3人組がそろって右足を上げてかんじきを見せている様子の写真

かんじきは、ふかふかの雪の上を歩くときや、屋根の雪おろしをするときに長靴(ながぐつ)の下につける昔からの道具です。

かんじきをつけると、地面にせっする面積が大きくなるので、雪の上を歩いてもうまりにくくなります。また、屋根の上ではすべり止めの役わりもします。

今は道路除雪が普及しているので、道ふみも必要なくなってきていて、利用することはなくなっています。